双極性障害2型と生きる いつも上を見上げて 

うつ→双極性障害2型と闘いながら社会人やってます。時々ズッコケますが何とかやってます。この病気を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。

My name is Mike. - 我が名はマイク -

2016年10月22日。その日は精神科の受診日だった。

一週間を振り返ってみると、今週は概ね良好だったと思う。とは言っても普通に会社に行き、普通に仕事をしてきただけなのだが。しかしうつ病の人間にとって、「普通のことが普通にできる。」というのはとてもうれしいことなのだ。

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その日、ぼくはかねてから気になっていたあることを主治医に質問した。それは処方されている薬のことなのだが、その中に双極性障害に処方される「リーマス」という薬が含まれていることだ。

この薬は気分安定薬と言われる薬のひとつで、双極性障害躁状態うつ状態の両方に作用する薬である。ぼくがこの薬を飲むようになってからもう6,7年になろうか。

リーマス錠(炭酸リチウム)の効果【医師が教える気分安定薬の全て】

 

リーマスは炭酸リチウムが成分、というより炭酸リチウムそのものだ。これは効き目も早いのが特徴だが危険性としてリチウム中毒を起こすことがある。炭酸リチウムは効果が発現する血中濃度域と中毒作用を起こす血中濃度域が近いため、定期的な血液検査が必要となる。それゆえぼくは出来ればこれをなくしたい、という思いがあったのだ。

主治医にその旨を話したところ、想像だにしていなかった返事が帰ってきた。あまりにも突然の宣告だったので詳細は記憶していない。ただ覚えているのは、

リーマスはやめるべきではない。」

抗うつ薬を服用し続けても改善していない。」

「古典的うつ病ではなく双極性障害Ⅱ型の可能性がある。」

「軽躁状態うつ状態を繰り返す。」

「社会生活には影響はない。」

「現時点では寛解はしても完治はむずかしい。再発率90%」

ということだ。

自宅に帰って早速ぼくは双極性障害Ⅱ型についての情報収集を始めた。まとめると以下のとおりであろうか。

双極性障害(いわゆる躁うつ病)Bipolar disorder

の3つの病相を繰り返す疾患。双極性障害はこの「気分の波の幅」が正常と比べて明らかに大きいため、生活において様々な支障が生じやすく、治療が必要になる。

実は双極性障害は、気分の波の程度に応じて「双極性障害Ⅰ型」と「双極性障害Ⅱ型」に分けられる。

 さらに、双極性障害Ⅰ型とⅡ型は

Ⅰ型(BipolarⅠdisorder)

躁状態になると過度なエネルギッシュ 状態(何日も寝なくても働ける、自分は万能だという思い、次々とアイデアが湧いてくる、等)が続き、ときには破壊的となる行動(高額な買い物、多額の借金、「起業する!」と言って会社をやめてしまう、暴力的になる、他人が馬鹿に思える、等)につながることがある。

Ⅱ型(BipolarⅡ disorder)

躁状態はⅠ型より軽い。本人は「調子がいい。」程度の感覚。社会生活や家庭生活に影響を及ぼすようなことはないが、しかし摂食障害や不安障害、時に衝動的になることがある。場合によっては自傷行為を起こすこともある。

 といったところだろうか。

ぼくは様々なサイトや文献、論文をあさり、自分がはたしてそうなのかどうか調べてみた。日本のサイトだけでは満足できず、海外のサイトも検索した。正直いうと「そうでない」という確信が得たかった、というのが当たっているかもしれない。しかし結果は「YesでもNoでもない」というものだった。

また、自分の人生を振り返ってみてそれに該当するか?というのも考えてみた。しかし得た結論は、「他人の人生を生きたことがないので比較できない」、という当たり前のことだった。

「しばらくは様子を見るしかないか・・・。」そう思った。

しかしこの時、あることに気がついた。たとえぼくが双極性障害Ⅱ型であろうとなかろうと、ぼくはぼくなのだ。昨日までのぼくが突然変わってしまったわけではない。昨日までのマイク・フラハティーは今日もマイク・フラハティーなのだ。ぼくのアイデンティティーは変わらないのだ。

あと、一つだけ言えることは、事実は一つでも真実は人の数だけある、ということだ。つまり病気がうつ病から双極性障害Ⅱ型に変わったという事実はあるが、それをどう解釈するかはぼく次第だということだ。

Michael J Foxが出演していた「ファミリー・タイズ」というテレビドラマがある。その中で、マイケルが演じていたアレックス・キートンという若者がいるのだが、彼の性格は尊大でなおかつ天才肌のところがあって、「世の中に自分が解決できない問題なんてない。」という自信家だが、自分のせいではないのだが自分が身勝手な行動をとったために親友を事故でなくしてしまう。それを彼は悔み、初めて自分は何者なのか?というふうに自己を見つめ直さざるを得なくなる。そして初めてセラピストに電話をかける。その際に言った言葉が

" My name is Alex." (ぼくはアレックスです。)

だった。その言葉は彼にとって自分という存在を再認識するきっかけとなっていった。

ぼくもかつてはアレックス・キートンと同じような性格だった。しかしうつ病になって自分を見つめ直さざるを得なくなった。そして今、また新たに自分を見つめ直す必要性に直面している。最初のときは自分の過去が対象だったが、これからは未来に対する観察を始めなければならない。

”My name is Mike."(ぼくはマイクです。)これはある意味、ぼくの存在を表す言葉だ。

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