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双極II型障害と生きる いつも上を見上げて 

うつ→双極II型障害と闘いながら社会人やってます。時々ズッコケますが何とかやってます。この病気を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。

Gimme a break, United States! (1) 面接

 

駐在員募集

それは僕が入社三年目を迎えようとしている初春のことだった。

会社の回覧の公募コーナーにこういうのが書かれていた。

次期駐在員募集

当社は来年度より米国ロサンゼルスに工場を建設予定。それにより技術者の駐在員を募集。条件はTOEIC600以上、かつ既婚者であること。

なお、本件に採用されたものはアメリカの次の英国プロジェクトのメインスタッフになる可能性が高いのでそれも考慮すること。

人数は5名。

 

以上

ぼくは思った。それも瞬時に。それは以下の通りだった。

英国 → ビートルズの国 → 行きたい!

それだけだった。

公募に記されていた条件にはぼくは何一つ当てはまらなかった。TOEICなんて受けたことなかったし、また独身だった。彼女もいなかった。

しかしぼくはとにかくFAB4(ビートルズのニックネーム:「いかした四人組」の意味。)の国に行きたい、ただそれだけで応募することにした。どうせ門前払いを食らうだろうが、立候補して落ちたって失うものはない。よし!

書類審査

ぼくは公募に必要な書類を提出した。そこには志望動機として、でかでかと

ビートルズの国に行きたいから。絶対行きたいです。よろしくお願いします!」と書いておいた。

きっと落ちるだろうと思っていたが、それからややしばらくすると 総務から呼び出しを受けた。それによると、

「マイク、三週間後にTOEICのテストやるからそれ受けるように。」とのこと。なんでも書類を審査するのにTOEICの点数がわからないと審査のしようがないとのことだ。

普通ならこの時点で公募からふるい落とされるはずが、何故か足りない項目を埋めるためテストを受けろという。これはある意味いい兆しなのではないか?

初めてのTOEIC

それから三週間後、ぼくは初めてTOEICを受けた。しかしリスニングはあまりにも速すぎて何を言っているのかさっぱりわからない。挙句の果てには眠気がさしてウトウトしてしまった。あ〜あ、駄目だこりゃ!

そして面接

その後ややしばらくして、ぼくは会社の部長クラスの面接を受けた。そこで開口一番、ぼくが言われたことは

「マイク、君、よくこれで応募したね〜。どの条件も満たしていないじゃないか!TOEICなんて220だよ?目を閉じてマークした方がいい点数を取れるんじゃないのかね?」

そこにいたみんながどっと笑った。

しかしぼくは答えた。

「英語なんて行けばなんとかなります。ぼくの強みは若さです。また、たしかに独身ですがそれはフットワークの軽さを意味します。これからは若者にも海外経験をさせて次の戦力を育てる意味でも、一人ぐらいそういうのがいたほうがいいのではないでしょうか。お願いします。行かせてください。」

選考結果

それからしばらくして、社内の人事掲示板に次のような発表が掲載された。

Kプロジェクト(これはアメリカ工場建設計画の名称である。)

慎重なる選考の結果、以下の者、Kプロジェクトにおいてアメリカ駐在を命ずる。

  1.  ◯◯ 太郎
  2. □□ 次郎
  3. △△三郎
  4. ◎◎四郎
  5. ●● 五郎

なお、特別に駐在員補佐として以下の者にも駐在を命ずる

マイク・フラハティー

 

以上

 よっしゃ〜!神様、感謝します!やっぱり「求めなさい、そうすれば与えられます。」だ!補佐だろうがなんだろうが、行けることに変わりはない。まさに天にも昇る気持ちだった。

 

つづく

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