双極性障害2型と生きる いつも上を見上げて 

うつ→双極性障害2型と闘いながら社会人やってます。時々ズッコケますが何とかやってます。この病気を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。

ギネス公認の「歴史上最も成功したミュージシャン」Paul McCartney Tokyo Tour

一昨日、娘と二人でポール・マッカートニーのJapan Tour最終日のコンサートに東京ドームまで行ってきた。

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このチケットを予約したのは二ヶ月以上前。そのときはなんとか会社にも行けていたのでまさかノーミソがパンクして休職するハメになるとは思っても見なかった。最悪、このコンサートに行けないかもしれない。でもそれだけは避けたい。

そういう思いで休職して三日後には体力維持のためのリハビリに励んだ。

あと、気になったのは人混みの中で耐えられるか?だった。なにせ6万人の観客の中に二時間以上いなければならない。

東京ドームに着くと、ぼくはレキソタン5mgを1錠水なしてぶっこんだ。

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そのかいあって、ぼくは比較的落ち着いた気分で入場できた。おみやげも買った。

約20分遅れで会場の照明が暗くなり、ステージにスポットライトが集中する。いよいよショーの始まりだ。

オープニングはなんだろう?今までぼくはポール・マッカートニーのコンサートに6回来ているがその都度、いい意味で予想を外された。今回もそうだ。

「ジャーン!」という一見不協和音のようなコード、Dsus4が会場に響く。そしてポールが歌い出す。

"It's been a hard day's night. And I've been working like a dog."

そう、ビートルス初期、ちょうど1960年代に世界中の女の子を熱狂させ、失神させた頃の代表曲「A Hard Day's Night」だ。

早くも会場は総立ちとなっている。つづいて懐かしい、というより今でも十分に通用するビートルズナンバーが何曲か演奏される。

本当は全曲紹介したいのだが字数が長くなるので、主な部分だけ紹介すると、去年がビートルズ時代の曲が多かったのに対して、今回は解散後の曲も多く、割合的に半々だ。

そして今度はポップス史上の最高傑作と言われるアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」から、「ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」

このアルバムは1967年に発表され世界に衝撃を与えた。そして今年は発売50周年の節目。このアルバムはステージでは再現不可能、と言われたものだが、50年たってステージで聴けるとは。

ぼくは思った。「人類はやっとビートルズに追いついた」と。

続いて、ポールが日本語で言う。「イッショニ、ウタオウヨ」

ポールは彼の信条としてツアーに出かけると必ずその国の言葉で出来る限りMCをする、というのがある。(なんと前回大阪に行ったときには関西弁を使っていた!)彼ぐらい、いや、ギネス公認の「歴史上最も成功したミュージシャン」ともなれば通訳がついてもおかしくない。しかし彼は出来る限り現地の言葉でコミュニケーションを図りたいのだとか。

叩きつけるようなピアノの音が鳴り響く。そしてレゲエのリズムがテンポよく始まり、

観客から悲鳴のような声が上がる。日本でもおなじみ、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」

その後、「レディ・マドンナ」、そして最新のソロアルバムから「New」と「クイニー・アイ」

そしてポールが"Hey Jude, don't make it bad..."と歌い出すと会場の雰囲気は最高潮となる。みんなが今回のツアーのシンボル色である青いケミカルライトを取り出す。そしてそれを振りながら"Take a sad song and make it better."と観客も一体となって歌い出す。暗闇の中に輝く6万本の青いケミカルライト。じつはこれはポールやバンドメンバー、スタッフたちには知らされていないポールへの「サプライズ」なのだ。そしてドームの天井には"THANK YOU, PAUL. JAPAN LOVE YOU!"の大きな文字が映し出される。

そして曲の後半の"Na, Na Na ... Hey Jude."では演奏が止まり、観客の大合唱となる。

Hey Judeが終わるとポールもとても嬉しかったらしく半分感激にむせびながら、”Thank you, Tokyo! You are great audience!" (東京のみんな、ありがとう!君たちは最高の観客だよ!)

しばらくたってアンコールナンバーが始まる。再び現れたポールとバンドメンバーの手には大きな日の丸、英国国旗ユニオンジャック、そしてLGBTの人たちへの差別撤廃を目指すシンボルフラッグであるレインボーフラッグが大きく掲げられた。

ビートルズ時代のナンバー、"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club band Reprise"、"Get back" に続いて、ポールが日本語で「ハジメテノ、キョクデス。」という。何が始まるのか思っていると流れてきたのは、AMとDMのコードのアルペジオ

"I've Got A Feeling."だ。

ぼくはこの曲には個人的な思い入れがある。というのも、うつ、双極2型障害に苦しんでいるとき、ぼくはいつもこの曲に歌詞の一部、

誰でも辛い時はある。

誰でも幸せな時もある。

誰でも悲しい夢を見て泣いたこともある。

でも誰の上にも陽の光は降り注ぐんだ。

さあみんなソックスをあげて

しっかり地に足をつけて、時を待とう。

をつぶやくようになった。それを今ポールが歌っている。ぼくには偶然だとは思えなかった。今まで50年近くのあいだ、一度としてライブで歌われなかったこの曲が、ぼくにはポールからの励ましの言葉のように思えた。ぼくは双極2型障害になってからかなり感情がフラットになってしまい、感動というものを久しく経験していなかった。何年ぶりだろう。ひさしぶりに涙がドバーッと溢れた。

なんだかぼくは思った。「やっぱり今日に備えてきたのは正解だった。俺、これからも生きていこう。」

 

最後に:なんだか散文的、かつ読みづらい長文にお付き合い下さり、どうもありがとうございました。皆様の上に幸せなときが来ますように。