双極性障害2型と生きる いつも上を見上げて 

うつ→双極性障害2型と闘いながら社会人やってます。時々ズッコケますが何とかやってます。この病気を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。

Webや教科書でうまくいくとは限らない。主治医の臨床経験からくる確信

緊急の密室会議

先日、唯一抗うつ作用のある気分安定薬で恐れていた皮膚疾患が発生。このままほ放って置くと命にかかわることになるので、残り少ない有休をとって急遽病院で密室会議が開かれました。

内容

主治医(以下S)ふ~ん、出ちゃいましたか・・・。100mgまでは大丈夫だったんだよね?

ぼく(以下M)はい。150mgに増やしたら急に出ました。やっぱり100mgが限界ということなのでしょうか?

S いや~、そうじゃないと思うよ。体調が悪くなったらきっと100mgでも出る可能性があるね。だからこのお薬は諦めたほうがいいと思うよ。

M そうですか・・・。この薬は気分安定薬で唯一抗うつ作用があるので使いたかったのですが、命には変えられないので。残念ですね。何か良い手立てはないのですか?

S 一応あることはあるよ。いまNaSSa飲んでるよね。だから抗精神病薬でDSS(ドーパミン・システム・スタビライザー。統合失調症に使われる。ドーパミンの濃度をちょうどいい塩梅にコントロールしてくれる賢い薬)を使ってみよう。

M 僕は統合失調症ではないのですが・・・

S それがね、この薬は双極性障害にも効くんだよね。通常の抗うつ薬で効果が不十分なときにほんの少し加えると抗うつ作用が出てくるんだ。ただ多すぎると逆に抗躁作用が出てくるからさじ加減が難しいんだけど。これを使ってみようね。

M 最近躁状態のせいなのかイライラしてくることが多いんですが、気分安定薬で抗躁作用がある薬はだめなんでしょうか?

S あ、それはまだ早すぎるね。今日問題となった抗うつ系の気分安定薬がまだ体に残ってるでしょ?それとは相性が良くないから、もう少し時間が経って完全に体から抜けてからのほうがいいよ。

M では軽躁状態でイライラや体の痛みが出てきたときは・・・。

S それは前回処方した抗てんかん薬を使って乗り切ってね。一日2mg飲んでも平気だから。それで収まると思うよ。本格的な薬の検討は定例の密室会議(診察)のときに考えよう。

診察を終えて

診察後、隣で聞いていた家内が、

「ほんとに先生はものすごくたくさんの引き出しを持っているよね。」

と感動気味。

ぼくは言いました。

「たしかにそうだね。彼は今までもWebや物の本には『掟破り』とかかれてある方法でもぼくの状態を見ながら『必ず良くなる』と言わんがばかりに処方してくる。最初は『え?』と思ったけど、じっさいにそれでぼくは良くなってきている。やっぱりWebや教科書には出てこないけど長い臨床経験からくる確信と言うものがあるんだろうね。」

ぼくは続けました。

「そのいい例が三環系抗うつ薬の処方だよ。双極性障害はこれは躁転の危険が高いので『禁じ手』とされているんだけど、先生はぼくが希死念慮でどうしようもなかったときにこれを毎食後に処方してくれた。ぼくはそのおかげで一週間で立ち直った。そしてその後、すぐに三環系抗うつ薬は頓服になり、いまは飲まなくてもいい、と言われている。これも長い臨床経験から来る『大筋では定石に従うけど患者の状態から何が重大なのかを見極めてそれに合った処方をする』ということなんだろうね。これはWebや参考書では得られないものだよ。」

 

 ということで、ではまた。