実はこの記事を書くちょっと前までかなり落ち込んでいた。
というのはおとといの電話会議において、ぼくは会議の議長なのだが自分ではよくまとまったと思っていた。自己採点としては75点ぐらいだったと思う。
メンバーの誰からも文句は出なかった。一人を除いては・・・。
若い上司から突きつけられた言葉
会議が終わった後、上司がこう言った。
「マイクさんはメンバーへの課題に細かすぎますよ。いつまでに、とか、何を、とか、だれが、とか・・・。そんなこと言われなくたってみんなわかるじゃないすか。」
しかしぼくは決定事項を確認するのは会議の基本だと思っている。何故かと言うと人によって内容の理解度は違うし、場合によってはバラバラの理解をしている事があるからだ。よって決定事項を確認しない会議は必ず、
「そんなこと言った覚えはない」とか、
「何も言われなかったからしなくてもいいと思った。」
とかのトラブルが出て来る。しかもだいたいそう言い出す人はさっきのように「そんなことわかりきったことじゃないか!議長のくせに何をやっていたんだ!」と言うお偉いさんが多い。ぼくはその怖さを今まで痛いほど味わってきた。おそらくぼくの上司はまだ若いのでそれがどのような結果につながるかわかっていないのだろう。
しかし彼の言葉がぼくの胸にぐさっと突き刺さった。
「もっと考えてくださいよ。思いつきでやらないでください。」
最近精神的に疲れていたぼくは何かがキレた感じがした。
自分の思考の癖を理解する
次の日、つまり昨日、ぼくは
「今日は休みます。」
半ば強引に休暇を取った。クビにしたけりゃいつでもどうぞ!と言った感じだった。それぐらいメンタル面の修復が必要だった。
正直に言うが、ついさっきまでぼくの心の中には
「どうしてこの会社の人達はぼくのことを理解してくれないのだろう?」
「自分は何をやっても怒られてばかりのダメ社員だ。」
という思いで一杯だった。
かつてはこんなことはなかった。ぼくはいままでのエンジニアとしての数十年を振り返ってみた。
等。
あの時はしんどかったけどよかったな〜、なんて過去の栄光に浸っていた。そんなに怒られることもなかったし・・・。つまらないことで怒る人もそんなにいなかったし。
どうして今の会社はこうなんだろ。そろそろ潮時なのかな・・・。
その時、ぼくは我に返った。
フレームワーク思考で思考の癖を矯正する
「自分は何をやっても怒られてばかりのダメ社員だ。」
と思ったが、本当にそうだろうか?これはある種の「負のこだわり」ではないか?もっと全体から自分を俯瞰してみたらどうだろう?
職場で仕事をしていて怒られる、られないを大別すると以下のようになる。
ぼくが見る限り経験にもよるが99.9%の人は上記の三者が以下の割合だろう。
怒られたことは約15%、褒められたことは約5%、怒られなかったこと、つまり怒られも褒められもしなかったことは80%ぐらいだ。
早い話、全体の仕事の中で、怒られたのはたった15%しかない。あとは褒められたか、褒められることも怒られることもなかったということだ。ここで忘れてはならないのが、
「怒られたことの反対=(怒られもせず褒められもしなかったこと+褒められたこと)」
ということだ。
つまり、どんな人でも怒られることは全体の1割ちょっとに過ぎない、ということなんだね。
思考の癖がわかればゴールは近い
ぼくの自分の思考の癖は、
「自分は仕事ができないダメ社員」
と思うことだ。言い換えれば、
「人からダメ出しされるのを極度に恐れる。」
ということだ。
しかしぼくのメンターいわく、
「課題がわかれば解決策を考えればいい。『こうなりたい』、と思ってもなれるかどうかは分からないが、思わない人は絶対になれない。」
まだまだしんどい日々は続くだろうが、少し気が楽になった気がした。
給与明細の中の見えない手当
あと、ぼくたちはついつい忘れがちだが、給与明細には所得税、通勤手当、などの控除、手当が記載されている他に、「記載されていない手当」というのがあるのをご存知だろうか?
それは
「怒られ手当」
と言うものだ。これは特に営業職の方は共感していただけると思う。
怒られるのはつらいが、これも給料の一部と考えるのもストレス解消になるのかも・・・。
(おわり)