双極性障害2型と生きる いつも上を見上げて 

うつ→双極性障害2型と闘いながら社会人やってます。時々ズッコケますが何とかやってます。この病気を一人でも多くの人に知ってもらいたいです。

【カミングアウト】初めてみた涙

長々と昔話を続けて申し訳ありません。でも自分の人生の整理をする上でも書かないといけないと思うので、もうしばらくお付き合いくださいませ。

夏期キャンプの帰り

夏期キャンプから一夜明けた帰り道、セイラさんはぼくに聞いた。

「マイク、嫌だったら答えなくていいんだけど、昨夜どうして泣いてたの?」

ぼくは答えた。

「ぼくは両親と小さい頃からうまくいっていないんだ。殴られているときを思い出すとときどき気分が落ち込むんだよ。」

おそらくこのときには双極性障害の症状、とまではいかないまでもは出ていたのかもしれない。

セイラさんは言った。

「そう・・・。ごめんね。立ち入ったこと聞いて。でもとってもうれしかったよ。財布拾ってくれて。」

学園祭の委員長決め

思い出に残った夏期キャンプからしばらくの後、学園祭のシーズンになった。

そこでクラスごとに何かをやることになっていたのだが、その前に、委員を決めなければならなかった。

すると誰かが、

「セイラさんがいいと思います。」

と推薦した。

ぼくは正直言ってうってつけだと思った。彼女の世話好き、優しさはぼくはクラスの誰よりも知っているつもりだった。

初めてみた涙

そこでみんなで決をとったところ全員賛成だった。

が・・・

何かが違うのだ。

セイラさんはその直後、ポロポロと大粒の涙をこぼした。隣りにいたぼくは驚いた。彼女は精神的にこのクラスでは一番安定しているだろうと思っていたからだ。

その次の瞬間、ぼくはわかった。このクラスのみんなは心からセイラさんを推薦しているわけではない、ということを。

ぼくは腹が立って立ち上がった。

「おんどれら。セイラさんがええから言うて賛成してるわけちゃうやろ!」

ぼくは出身が大阪なので興奮すると大阪弁が出る。

そしてぼくは続けて言っていた。

「おんどれらな、みんな『自分以外やったらだれでもええ。』思とらせんか?ふざけたらアカンで!」

あまりにもの語気の強さにみんなうつむいてしまった。

その後、様子を見ていた担任が言った。

「残念ながら、君たちを見ているとマイクの言うとおりだと思う。君たちの態度はあまりにも無責任すぎる。」

しばらく教室を重たい空気が流れた。担任はそれ以上は何も言わなかった。むしろこの状況をどうやって解決するかを見ているようだった。

ぼくは言った。

「ぼく、立候補します!」

そして顔を突っ伏しているセイラさんに言った。

「セイラさん、ぼくが立候補するから、助けてくれないかな?」

「そしてみんな、ぼくを一人にしないで。さっきは怒ってごめん。皆さんの力が必要なんです。だから助けてください。お願いします。」

するとみんなから拍手が湧いた。担任も満足そうに頷いていた。

セイラさんはその後、こう言った。

「マイク、ありがとう。今回はわたしが慰められたね。」

目を真っ赤にしながら、それでも微笑みは素敵だった。

 

(おわり)